ベトナム語がさっぱりわからない、川名慶彦です。
ベトナム一人旅はかなり楽しかったです。
言語の壁を壊す
「なぜ、一人で海外に行くのか?」について。
誰かと一緒に行くと、良くも悪くも相手を頼る場面が出てくる。
例えば、「地図を読む」「飲食店で注文をする」「トラブルを対処する」など、外国語で意思の疎通をするケースだ。
しかし一人旅だと、誰にも頼れない。
すべて自分で意思決定し、自分自身を頼るしかないのである。
だから当然、予想外の展開もある。
それゆえに、一生の思い出になるほどの旅になる。
一般的に危ないと思えるリスクを取るから、一般的に得られないリターンが得られるわけだ。
リスクをあえて取る稽古
海外の一人旅は、サバイバル能力を飛躍的に向上させられる。
行ったことのない地に踏み込むのだから、当然、地理はわからず、道に迷うこともある。
道に迷うと、思いもよらない出来事が起こる。
「あれ?こんなお店あるんだ!」
「路上で気持ちよさそうに爆睡してる人がいる。笑」
「好きな漫画に出てきたボードゲームをリアルにやっている!」
こういった新しい発見がたくさんある。
(スリには注意しよう)
まして僕は、現地の言葉を覚えていかないのだから、なおさらサバイバルになる。
航空券とホテルだけ予約して、あとはノープラン。
無計画の一人旅は、日本で得られない刺激を得られる。
そして100%、海外の友だちができる。
ベトナムを一人で旅する剣道4段のアーティスト
今回、初めてベトナムに行ったキッカケは単純だった。
ベトナム料理店で何気なく雑誌を見る
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「行ってみたい!」と思う
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「旅がてら剣道もやれたりするのかな?」と思う
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インターネットでベトナムの剣道について調べる
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中心都市のホーチミンで剣友会があることを知る
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剣友会にメールで問い合わせる
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「ぜひ来て剣道を楽しんでください」と返信がくる
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ベトナム行きを決定する
こういう流れでベトナムに行くことにしたが、スーツケースは剣道具一式で埋まるので、大きなリュックに諸々を詰めて旅立った。
竹刀は現地で借りることになったのだが、驚いたのは空港に降りた時に剣友会のメンバーが迎えてくれたことだ。
「YOSHIHIKO KAWANA」
そう書かれた紙を持っているベトナム人女性が、朝早くから出迎えてくれることがスタートしたこの旅は、非常に有意義なものになった。
ホーチミンの剣友会の先生は剣道3段であって、4段の僕を特別待遇してくれた。
また、バイクが交通の主流となるベトナムでは、2人乗りでいろんな場所に連れて行ってもらった。
(3人乗りしている家族もいた。笑)
美術館や観光名所はもちろん、絶対にガイドブックに載っていない現地人しか知らない店にも連れて行ってもらった。
そういった場所は一人あたり約500円で美味しい料理を食せることもあり、会計時にはメンバーの分もまとめて支払った。
料理名は知らないが生の『アヒルの卵』を鍋に入れて固めて食べることが衝撃的だった。
少し気持ち悪い見た目なので、現地人でも食べないゲテモノらしい。笑
最初、ニワトリの卵としか思っていない僕は、「なんでこれが”エッグ”と呼んでいるんだ?」と疑問に思って食べていた。
大学で剣道パフォーマンス
「明日、大学の学園祭があります。剣道のパフォーマンスもしてくれませんか?」
センスの良いアンティークが揃ったカフェで剣友会のメンバーに言われ、引き受けた。
300人ほどのベトナム人大学生がステージ上で剣道を披露している僕らを見ていた。
『剣道』そのものに恩返しすることは、こうして海外に日本文化を伝えることでもある。
まとめ
「剣道4段でしかも、日本のテレビに出てるアーティストが来たよ!」
そうベトナムの剣友会で話題になり、『ホーチミン』のほかに、『ハノイ』でも剣道をやることになった。
こういう時に、ホームページや、これまでのテレビ出演動画・CM動画、パフォーマンス動画を見せる電子機器が役に立つ。
学生でも社会人でも、盛り上がる。
アートに言語なんていらない。
中学生レベルの英会話スキルがあれば、一人旅では事足りる。
あとは「伝えようとする情熱」があればいい。
また、仕事でベトナムに移住した日本人の剣道5段・6段の方々とも稽古できていろいろと学ぶことが多かった。
「またぜひベトナムに、稽古やりに来てください」
そう先生方に言われたのは、地稽古での一本勝負で打ち勝ったからだろうか。
4段を取得して1ヶ月が過ぎた。
その間、5段・6段・7段の先生方にも一本を取れるようにレベルアップできたことも、海外で剣道を初めてやってみる決め手でもあった。
(ものすごく弱いのに稽古に混ざったらベトナムの人もがっかりするので)
アートは国境を超える。武道も国境を超える。
また海外で良い刺激を得る旅を楽しみたい。