「圧倒的に才能ある人物を、追い抜き追い越す」
大学生時代に強く想っていたことである。
なぜかというと、僕は圧倒的に才能がない凡人な学生だったからだ。
その凡人っぷりは自叙伝
『金なし! コネなし! 才能なし! でも 人生を後悔しない“僕が選んだ生き方”』
に書いたので詳しくは割愛するが、自己改革せずに学生を終えたら間違いなく
廃人になっていた。
今では確実にそう思える。
とにかく、当時の僕は「なにをすれば人生が楽しくなるのか?」という漠然とした
質問を、自分に何度も投げかけていたのである。
そんな時に、一冊の本を手に取った。
笑いを交えた読みやすいストーリーで、読者の意識を変えていくような本だった。
その本は、ドラマにもなった本『夢をかなえるゾウ』。
読後、著者『水野敬也』さんに会いに行って『天才の倒し方』を聞いた。
その時のことを、『天才を追い越した』今現在、思い出した。
それは僕と同じく、水野さんも『凡人が天才を追い越す方法』を編み出していたからだ。
むしろ、それを編み出すことを人生の使命とまで考え、
熟考を重ね、そのノウハウを世に出そうと強く思っていた
稀な『天才を追い越した凡人』として、僕は非常に尊敬している。
そんな水野さんに出会って、「やっぱり凡人でも天才を追い越せる!」と、
自分と同じ考えを持つ人がいることを嬉しく思ったのである。
あの頃から約7年経った今、凡人だった僕は少なくとも
『天才の倒し方』を多少は習得していると思う。
そして、僕なりに『天才の倒し方』をまとめてみた。
<凡人が天才を追い越す方法 (川名流 天才の倒し方)>
1.コンプレックスをあぶり出す
幼少期に受けた教育が、現在のベースになっていることは言うまでもない。
そして、良くも悪くも思考・行動パターンもそこからきている。
例えば、「頭が悪くて飲み込みが遅い」とあなたが思い込んでいるとしたら、
幼少期に「本当にバカな子ね」などと同世代の子と比べられた経験がある。
そういったコンプレックスと呼べるものを、紙に書き出すことから始める。
ちなみに、僕は「絵を描いても仕事にならないの!」と親から言われたことが
コンプレックスであり、それがアーティストになった根本だと言える。
2.超一流からとくかく盗む
コンプレックスをあぶり出して、現在、興味があることをやってみる。
その後、その分野で突出している人物を探してみることだ。二流を探しても意味はない。
超一流に出会えるか否かが分かれ道である。
本を出している人やテレビに出演している人、メディアでは
一切顔を出していないがマイナーな分野で活躍をしている人など、
自分が「人間的に超一流だと思える理想像」を徹底的に探す。
インターネットを駆使して、世界のどこにいても会いに行くフットワークの軽さを
努力して絞り出せば誰でも出会える便利な世の中だ。
そして、そんな情熱を持った人を超一流の人物は好きである。
なぜ『超一流』かというと、一流から学んでも一流になれる可能性は低いから。
『一流』と呼ばれるほとんどの人は、『才能』のみで能力を発揮している。
しかし、『超一流』の人は、『才能』プラス『努力』を
掛け算しているから一流を超えているのだ。
『凡人』が「才能0×努力0=0」とするならば、
『一流』は「才能5×努力1=5」「才能2×努力2=4」になるが、
『超一流』は「才能5×努力5=25」ということになる。
つまり、他人に何かを教えて導くには
その『努力』の軌跡がないと不可能だということだ。
だから、『超一流』に出会い、独自の哲学を含む
すべてを吸収する気持ちで挑むと良い。
『超一流』の人から学べば、少なくとも『一流』にはなっているのだから。
3.ライフワークの探求
実は、天才と言われる人すべてが、好きなことを仕事にしているわけではない。
「なんとなく薦められたら圧倒的な結果が出たので流れでやっている」
という人は少なくない。
そういう天才はすんなり突出した結果を出してしまうため、
その理由を自覚できていないのだ。
この事実からみると、人生の幸福度・満足度は
「いかに好きなことで生きているか」
ということが重要だと言わざるをえない。
つまり、ライフワークで生きれるか否か、である。
現在、嫌々生活のために働いて休日は愚痴をこぼすという
ラットレースを歩んでいるライスワーカーがほとんどだが、
好きなこと仕事にして人生を楽しんでいるライフワーカーは
少しずつ増えているように思える。
それは、『誰でも天才に追いつける』ことを多くの成幸者が
証明しているからであって、それをインターネットを通して
どこでも誰でも知れることがその理由である。
これが僕なりの『天才の倒し方』3点となる。
コンプレックスを掘り下げて自分と向き合い、自分に近い理想の人物と出会う。
その後に、自分だけのライフワークを探求する。
このクオリティを高めれば高めるほど、人生全般のステージが高くなり、
出会う人や起こる現象すべてが刺激的で楽しいものになるのだ。
いつの時代も、人生という名の航海は、船長である自分自身で操作できる。
●追伸
水野敬也さんへの感謝
僕のことを覚えていないとは思いますが、
路上でスプレー缶を使って絵を描く『スプレーアート』を
ご著書『夢をかなえるゾウ3』で書いていただいたことを深く感謝しております。
『スプレーアート』を日本で広めている僕にとって、非常に嬉しいことでした。
また水野さんの新刊を読める日を楽しみにしております。
ありがとうございます。