こんにちは。芸術起業家の川名慶彦です。
シークレットにしてきた、最大の弱点を告白します。
この世で一番恐ろしいもの
これまで公開してこなかった弱点、それは『注射』である。
「ただの注射で何がそんなに怖いの?」
医療系の人は疑問に思うかもしれない。
しかし、僕にとって、暗殺並に恐ろしい。
それは小学1年生、6才の頃にさかのぼる。
ツヤ感ある黒いランドセルを背負っていた小学1年生の時、半ば強制的に『予防注射』の時間があった。
列になって一人一人、順番待ちをしている間、泣く生徒もいれば、ケロっと平気な顔をする生徒もいた。
「どんな感じで注射するのかな……?」
そう思いながら、僕は前の人が注射される瞬間を待っていた。
すると、注射の針を折る瞬間を目の前で目撃してしまったのだ。
しかも、折った針の破片が飛んで行くことすら見えた。
鬼の看護師、弱者の生徒
「ごめんね~」
その生徒に軽く謝る看護師の方が、なんだか鬼のように思えてきた。
今思うと「注射針を折るほど下手な看護師はいるのか?」と疑問だが、当時と現在では針が違うのかもしれない。
クラスメート全員の予防接種が終え、授業の続きを受けるためにクラスに戻っていった。
そして授業中、なんだかクラクラして気持ち悪くなってきた。
注射された他人の腕を見過ぎたのが原因なのか、机に顔を伏せるように脱力していた。
気づいたら担任の先生の両手で抱きかかえられ、先ほどいた保健室にダッシュで運ばれた。
クラスメートはそんな僕を見て、「なんで?」と思ったはず。笑
また、虚弱体質だったあの頃の『点滴』は、死ぬほど苦痛だった。
(終わったら「キン肉マンのグミ」を毎回食べていた。笑)
それからというものの、僕は学校や病院で受ける『予防注射』『ワクチン』などを避けるようになっていた。
何かの理由をつけて、学校を休むことなく注射の時間を回避していたわけである。
今となっては才能の種が腐るいろんな注射を「受けずによかった」と思えるが、「注射=恐怖」でしかなかった僕は、親や先生に催促させられることにビビって生活していた。
(自然に『おたふく風邪』は運動会の日になってしまい、楽しみにしていた玉転がしできなかったが。苦笑)
血を分け与える前にぶっ倒れる
そして、血が足りない人へ血を提供する『献血』も、僕にとっては『注射』と同様である。
「高校生活の最後に記念にみんなで献血しよーぜー!」
高校3年生の時、クラスの友人たちと盛り上がってノリで『献血』したことがあった。
その時は興奮しながら楽しんでいたのか、あっという間に終わった気がした。
それから5年以上、時が経ち、「海外に行くと一定期間は献血ができない」ということを知った。
「じゃあ、久々に献血でもやってみるか」
そう気軽に思いながら、献血ルームに入った。
(アイスやらジュースがもらえるらしい。笑)
その時は「注射針を折る鬼のような看護師」のことは忘れていた。
いや、もうそんなトラウマは過去のことだと思い込んでいた。
しかし、献血ルームに入ったまではいいが、いざ看護師の方と対面して注射針を見せられると、冷や汗が流れる。
ここまで来て逃げるわけにもいかず、腕をまくって献血する前に「使える血かどうか」を調べる『採血』をしてもらった。
一瞬だった。
痛かったのだろうか。
気づけば、目の前が急に真っ白になって、まぶたが重くのしかかった。
体全体が重くなり、カメラのフラッシュを全身に浴びたかのように脳内が白くなった。
なにやら周りは騒いでいるようだ。ガヤガヤと雑音が聞こえる。
近くのイスまで看護師の方に運ばれ、そこに僕は横たわっていた。
冷や汗が引いてきたのか、天井を眺める視界が少しずつ戻ってきた。
一瞬で、『注射』で殺されたかとも思えた。
「血を欲しがっている人に血を提供する『献血』をしにいって、たった2mlの血を取る『献血』の可否を調べる『採血』で『貧血』になり、イスに横たわりながら看護師の方々に介抱してもらう」
そんなバカげたことになってしまった。笑
確か、新宿駅西口の献血ルームだったと思うが、この出来事があってから僕は『献血』には行っていない。
というか、逆に迷惑になる可能性が高くて行けない。笑
「カワイイ弱点ですね」
この話の感想でこんなことを言われたが、僕にとって恐怖で、まったくカワイくない。笑
ということで、『採血』は意識がある間は気を失うので、やるなら『全身麻酔』でもしてもらってからやってほしい。
普通弱点にならないことが、最大の弱点。
グッドラック、自分!笑