花屋さんなんて、今まで行くことがなかったが、最近は見つけたらフラリと立ち寄ってしまう。
母親の植物好きから伝播して、観葉植物、多肉植物、山野草、盆栽と、多種多様な『緑の生き物』と接するようになった。
毎朝の散歩コースから見える木々や草花の変化すらも、感動的に心躍るほどジジイ化してきた。笑
山に生息するコケ、路上で地味に這っているコケ、パック詰めにされているコケなど、花や木に比べれば脇役中の脇役的な存在、コケ。
一見、無価値のように思えるコケは、水を浴びると別の顔を見せる。
まるで、下向きで歩いている男の子が、上を向いて走り出すかのように。
こうして、元気な緑の生き物からいろんなことを学ばされる。
【ヤマアジサイ、モミジ、ナンテン、マツボックリの寄せ植え】
オリジナルの感性で素材を鉢に植え込んだ『ヤマアジサイ』が、もうすぐ1才になる。
そしていつの間にか、松もの、雑木もの、花もの、実もの、草もの、苔もの、ほぼ全種類の草花木苔を触るようになっていた。
完成されたものを購入して置くことは簡単で、誰でもできる。
しかし、鉢に赤玉土を敷いて、苗を素手で植え仕上げてみると、感性がダイレクトに反映されることが誰でも分かる。
・角度
・根上がり
・枝振り
・葉刈り
・芽摘み
・統一性
奥が深くて、一生続きそうだ。
おかげさまで高齢の友達が増えたが、『老後の趣味』が『老前の趣味』になってしまった。笑
この歳でも『盆栽』の展示会や雑誌を観て、心が踊る。
写真は空間を意識しながら自分なりの美でつくってみた盆栽アートたち。
癒やしと学びを、ありがとう。
すべてをアートの肥やしにしよう。
●今回の『知覚動考』
完成することはないんだよ。
だから、おれの仕事も終わりがないのさ。
by 高橋武市(造園家)
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